お名前.com ウェブドメインにAWS CloudFront&メールサーバにさくらのレンタルサーバを指定する
2024/01/24 (水) - 00:00 Server
お名前.comのドメインで契約したドメインで、www有りとwww無し(example.com
、www.example.com
)のドメインからAWSのCloudFrontへアクセスできるようにして、なおかつメールはさくらのレンタルサーバを使いたいときのDNS設定のメモ。
結論から言うと、お名前.comではホスト名なし(example.com
)のレコードの場合Aレコード(IPアドレス)しか使えずCNAMEでCloudFrontのドメイン(*.cloudfront.net
)を指定できなかったので、Route 53経由で設定することにしました。CloudFrontのIPアドレスを逆引きしてAレコードに割り当てることもできたと思いますが、万が一変動したときのリスクを考えるとRoute 53を使ったほうが安全と判断。
Route 53でホストゾーンの作成
Route 53のコンソールで、新規ドメインを追加します。[ホストゾーンの作成]から契約しているドメインを作成。完了後に表示されるネームサーバをメモに控えます。
発行されたネームサーバ。
例:
ns-xxx.awsdns-xx.com.
ns-xxx.awsdns-xx.net.
ns-xxx.awsdns-xx.org.
ns-xxx.awsdns-xx.co.uk.
お名前.comでネームサーバを設定
お名前.comのコントロールパネルから、[ネームサーバの設定]を選び、[ネームサーバーの設定]から契約しているドメインを選択し、[その他のネームサーバー]から先程、Route 53で取得したネームサーバを設定します。
ns-xxx.awsdns-xx.com.
ns-xxx.awsdns-xx.net.
ns-xxx.awsdns-xx.org.
ns-xxx.awsdns-xx.co.uk.
Route 53でレコードを設定
Route 53のコンソールにアクセスし、ホストゾーンから先ほど作成したドメインをクリック。[レコードを作成]から以下の通りレコードを作成。レコード名にはサブドメイン、空のときはそのまま空欄にします。
なお、ウェブサーバで同じAWS内のCloudFrontを指定するときは、[レコードタイプ]をAレコードにし、[エイリアス]のチェックをオンに。[トラフィックのルーティング先]からCloudFrontを選択し、[CloudFront ディストリビューション]から作成済みのCloudFrontを指定します。
その他の設定は以下の通り。
レコード名:なし
レコードタイプ:A
xxxxxxxxxxx.cloudfront.net.
(CloudFrontのディストリビューションドメイン名)
レコードタイプ:NS(最初に発行されている)
ns-xxx.awsdns-xx.com.
ns-xxx.awsdns-xx.net.
ns-xxx.awsdns-xx.org.
ns-xxx.awsdns-xx.co.uk.
レコードタイプ:MX
xxxxxx.sakura.ne.jp
(さくらインターネットの初期ドメイン)
レコードタイプ:TXT
"v=spf1 a:xxxxxx.sakura.ne.jp ~all"
(さくらのレンタルサーバの指定のもの)
レコード名:www
レコードタイプ:A
xxxxxxxxxxx.cloudfront.net.
(CloudFrontのディストリビューションドメイン名)
レコード名:mail
レコードタイプ:CNAME
xxxxxx.sakura.ne.jp
(さくらインターネットの初期ドメイン)
設定後しばらく待ち、WebブラウザでCloudFrontが表示されることと、さくらインターネットのメールで送受信できることを確認します。DNSレコード確認ツールを使用すると、DNSレコードが正常に設定されているかチェックすることができます。
さくらインターネット(レンタルサーバー)におけるDKIMおよびDMARC対応
Gmailのメール送信者のガイドライン変更に伴い、2024年2月以降さくらのメールからGmailに正常にメールが届かなくなる可能性があります。2024年1月中旬現在、まださくらインターネットのレンタルサーバーのメールサーバではDKIM・DMARCに対応していません。今回のGmailの仕様変更に伴いさくらインターネットのレンタルサーバーのメールでもDKIM・DMARCに対応することになりました。
- 【さくらのレンタルサーバ / マネージドサーバ】DKIMおよびDMARC対応予定に関するお知らせ
- 送信ドメイン認証(SPF / DKIM / DMARC)の仕組みと、なりすましメール対策への活用法を徹底解説 – エンタープライズIT [COLUMNS]
2024年1月中には完了するそうです。
2024年1月31日、さくらインターネットのレンタルサーバーでもDKIM・DMARCに対応しました。
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おしまい♥
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